社会福祉法人は、一般の法人とは異なる独自の会計基準に従って会計処理を行うことが法律で義務付けられています。厚生労働省が示す「社会福祉法人会計基準」の概要と、作成が必要な計算書類について解説します。
社会福祉法人会計基準とは
社会福祉法上、すべての社会福祉法人は、社会福祉法人会計基準省令に従って会計処理を行うことが義務付けられています(社会福祉法第45条の23)。かつては法人が行う事業の種類ごとに様々な会計ルールが併存していましたが、法人全体の財務状況を明らかにして経営分析を可能にするとともに、外部への情報公開にも資することを目的に、平成24年度(平成27年度に完全移行)から「社会福祉法人会計基準」への一元化が図られました。
会計基準の構成
社会福祉法人会計基準は、「会計基準省令」と、一般に公正妥当と認められる社会福祉法人会計の慣行を記載した通知(「運用上の取扱い」「運用上の留意事項」)によって構成されています。
作成が必要な計算書類
社会福祉法人は、原則として法人全体・事業区分別・拠点区分別に、次の3つの計算書類を作成する必要があります。
- 資金収支計算書
- 事業活動計算書
- 貸借対照表
これらの計算書類は、附属明細書および財産目録と併せて作成した上で、毎会計年度終了後3か月以内(3月決算の法人であれば6月30日まで)に所轄庁へ提出しなければなりません。
実務上のポイント
社会福祉法人会計は、拠点区分・事業区分ごとの区分経理が求められるなど、一般企業の会計とは異なる独特のルールが多く、初めて対応する法人にとっては負担が大きい分野です。計算書類の作成や所轄庁への提出期限管理でお困りの際は、当事務所までお気軽にご相談ください。
